奥田 AVではそうかもしれないけど、アリスた〜ず★みたいなところでまとまるのはダメだったよね。アリスた〜ず★の結成当初は人見知りが激しくて、ずっとマネージャーと奥にいたの。
川上 そうなんだ!
奥田 女の子たちの輪の中には入らなかった。
川上 でも、客観視していたわけでしょ?
奥田 そうかな?
── アリスた〜ず★の時、奥田さんは役回りとしてコミカルな役でしたよね?
川上&奥田 みんなそうだったかな。
── 奥田さんは落ち着いた方だから、割り切ってバラエティ寄りの役もしていたんですか?
奥田 私はそんなにはっちゃけてはいなかったです。
川上 はっちゃけてはいないけど劇団を旗揚げするくらいだから、役を振られたら爆発するものはあるよね。咲ちゃんという存在は不思議で私には理解できなかったの。
奥田 そうなの!? 私はどう映っていたの?
川上 私は「あれが気に入らない、これが気に入らない」って愚痴を吐くタイプだったけど、咲ちゃんはそういうことがなくてモノづくりをしているし、AVもずっとS1にいるからブレたって聞いたことがないので、その精神力はなにからできてるのって思ってた(笑)。 監督との関係性の作り方も面白いし、いいんだよね。
奥田 そうなの?
川上 うん、そう聞いてる。咲ちゃんは聞き方も上手で嫌味じゃないんだよね。私は結構、重みと圧力があり、プレッシャーをかける話し方しかできないから(笑)。でも、咲ちゃんはそうじゃないから、どうして我を抑えられるのかな?
奥田 我がそんなにないんじゃないのかな。実際どうなんだろう?
川上 え~~! でも、劇団を旗揚げするくらいだから発信したいことはあるよね?
奥田 そうね。
川上 その発信するタイミングを待てるよね?
奥田 ああ~。
川上 それはすごいと思う。
奥田 本当に?
川上 それは生まれつき?
奥田 生まれつきなのかな?
川上 元々の自分と女優になってからの自分はだいぶ変わった?
奥田 こっちの業界に入ってからもだいぶ変わったし、舞台を始めてからも性格がちょっと変わった。こっちの業界に入ってからはだいぶ明るくなった。“超”人見知りから、“ちょっと”人見知りになったの。舞台を始めてからは知らない人とも強制的にモノづくりをするようになったから、人見知りしてる余裕がないじゃん。それでだいぶしゃべれるようになって、ちょっと明るくなったかな。
川上 知らない人たちと舞台をやるようになったのは、一緒に旗揚げした人が知らない人をたくさん呼んで来たっていうこと?
奥田 キャストは私が集めて、スタッフは一緒に旗揚げした人が集めてくれた。
川上 いろんな舞台を観に行って、この人がいいなと思ったら声をかけたの?
奥田 声をかけたり、過去に舞台で共演した人に出演要請をしたり、関係者におすすめの人を教えてって声をかけたり。
川上 それはすごい! 舞台は自分が発信したいことがあったからやれたんだ?
奥田 そうそう。
川上 心配になったり、不安になったり、心がブレる時はないのかな?
奥田 あ~、あるかな。
川上 そういう時はどうしているの?
奥田 そういう時は1人でとことんチ~ン(落ち込む)ってなる。
川上 そういう時に友達から「飲みに行こう!」って連絡が来たらどうするの?
奥田 多分行っちゃう。
川上 行くんだ!? そこで不安や心配事は話すの?
奥田 「こういう感じなんだけど」って言える範囲で話すかも。
川上 言える範囲で話せるという判断ができるのはどうして?
奥田 あまり意識したことないな。
川上 それってすごいことだよ。
奥田 むしろ言いたいことをバンバン言える人の方がうらやましい。
川上 自分を優先するよりも周りを優先しているのかな?
奥田 変に気を遣っているのかもしれない。
川上 気を遣っている人だけど、それを見せないよね。
奥田 そうかな?