今夜もシコってますか!? 改めてまして、アダルトビデオ芸人のリボルバーヘッドです。今回のインタビューでは、その頃はまだ女優さんを際立たせる「縁の下の力持ち」的な存在だった「男優」という職業をメジャーな存在に押し上げた功労者で、出演本数は17年間で6000本にも及び、現在は幡ヶ谷で「chocoball family」と言うbarを経営されていらっしゃるレジェンド男優・チョコボール向井さんにインタビューをさせて頂きました!
前編では、先日がん闘病の末にお亡くなりになられた盟友・沢木和也さんへの思いをお話頂き、中編ではAV史上最も製作費の9千万円がかかったと言われる「地上20メートル空中ファック」の裏話などをお話頂きました。ぜひ、最後までお付き合い下さい。(全3回・中編)
■インタビュー前編
残り10分を切ったところで解説をやっていた日比野正明監督が「ちょっと待って下さい!これチョコ勃ちますよ!」っていきなり言い出したんです
── 前編に引き続き、中編も宜しくお願い致します! 中編では、チョコボールさんがご出演されたとある歴史的な作品について、詳しく伺わさせて頂きたいと思っております。
チョコボール向井(以下、チョコ)わかりました! にしても、リボルバーさんはいい前腕の筋肉していますよね! リアレイズをやりましょう!
── (チョコボールさんは15分に一度、私の筋肉を褒めてくれました。肩の後ろの筋肉を入念に鍛えた方がいいと指導して頂いたので、この日から毎日肩の後ろの筋肉を意識してトレーニングをしています)
── AV史上最も製作費が高い作品と言われ、推定9千万円かかっと言われている、1996年にSODから発売された「地上20メートル空中ファック」にチャレンジャーとしてチョコボールさんはご出演されたと思うのですが、最初に企画を聞かされた時の率直な感想を教えて下さい!
チョコ この作品は、私がどんな作品よりも印象に残っていて、どんな作品よりも恐怖を感じた作品です。まずこの作品は、群馬県のサファリパークで撮影をしたので前日に現場入りしたんです。
── 前乗りされていたのですね。
チョコ 男優は、沢木和也、剣崎進、斉藤竜一、チョコボール、奥和愛っていうメンバーでした。あの時は、悪天候で突風が吹いて大変でしたね。
── 春先に撮影だったということもあり、特に強風の日にあったってしまったのですね。
チョコ まずこの作品が何で始まったかというと、SODが創設のぶち上げで変わったことをやりたかったんです。それで「上空20mに3畳しかない透明アクリル板の上を設置して、どれだけ見せるセックスを行えるか競う」という企画になったんですけど、この吊る時に使ったクレーンとかは、テリー伊藤さんのアイデアからきているんですよね。
── SODは元々、テリー伊藤さんが出資されていらっしゃいましたよね。
チョコ そうです。それでテリーさんの弟子だった高橋がなりさんが仕切っていたので、全部テレビのノリの撮影だったんです。あの機材は「ビートたけしのお笑いウルトラクイズ」で使っていたやつで、爆破とかもやっていたので、最初に企画を聞いた時は「これは危険でやばいことになるな」って思いましたね(笑)。
── どなたからオファーを受けたのですか?
チョコ プロデューサーが高橋がなりさんだったんですけど、中間の現場監督みたいなやつを日比野正明さんがやっていたんです。元ダイヤモンドで村西さん一派で、今はSODグループに入ってる方なんですけど、この方は男優から人望が物凄くあるんです。なので日比野さんからの頼みだったので、断れなかったです。
── なるほど。男優さんの布陣は、全て日比野正明さんがキャスティングされたのですか?
チョコ そうですね。加藤鷹さんに頼んだら絶対断るだろうから、オファーしなかったらしいんですけどね(笑)。
── だから加藤鷹さんはいらっしゃらなかったのですね。
チョコ あの人は自分が常に一番だと思ってる人だから、ああいうの嫌いなんですよ(笑)。この作品の別名タイトルは「男優NO.1決定戦」だったので。加藤さんにそんなこと言ったら「ナンセンスだよ。俺が一番に決まってるよ」って戦わずして言いますからね。っていう理由で、加藤さんはいなかったんです(笑)。
── 当日会場には、スタッフ総勢70名、報道陣やAV関係者が50人ほどが集まるという注目ぶりでしたが、会場の雰囲気はどのような感じでしたか?
チョコ 無駄に人が多かったですね。クレーンだけで、クレーン屋、クレーン技師、運転手って何十人。メイクさんもサブの人がいっぱいいて、助監督もたくさんいて、爆薬係、特殊効果さん、あと得体の知れないテレビ関係の人がたくさんいました。あと「これ意味あんのかな?」って思ったんですけど、ファンファーレを吹く鼓笛隊みたいな人が来ていましたね(笑)。
── 何かの大きいイベントの開会式みたいな力の入れようですね(笑)。
チョコ あと予算が凄くて、宿泊も群馬サファリパークのホテルだったので、領収書をきれば何を食べても、何を買ってよかったんですよ。
── 良き時代のお話ですね(笑)‼︎
チョコ 女優なんて、彼氏にお土産買ってましたからね(笑)。予算がかけ放題でした。
── 宿泊されていた、チャレンジ前日の皆様の空気感はどんな感じだったのでしょうか?
チョコ 実は前日にテストということで、畳の上にアクリル板を乗せて室内撮りをやっていたんですよ。手合わせをして、一度絡みをやっていたんですけど、でもこれがマズかったんです。
── というと?
チョコ 相性が良ければいいんですけど、相性が合わなくてマイナス要素があったら、苦手意識を持って当日を迎えることになっちゃうじゃないですか。
── ただてさえ不安なことするのに、マイナス要素があったら余計に怖くなってしまいますよね……。
チョコ ペアを組んだ青山みちるちゃんは、エロいっていうよりは清楚系のおとなしめの子だったので「無茶やると、泣き出してしまいそうだな」って感じてしまったんです。なので、この前日の手合わせがなかったら、みんな結果が変わっていたんじゃないかと思いますね。
── そんな不安を抱えた中、迎えた当日の心境はいかがだったのでしょうか?
チョコ 男優NO.1を決めるということでプライドもあるので「どうしてもやらなくちゃいけない」と思って、無になりました。そうやって前日のことは忘れて挑んだんですけど、雨降ったり風が強かったりで天候が最悪でした。でもそんなこと言ってもしょうがないんで、気持ちを入れましたね。
1.与えられた持ち時間は30分であり、この30分をフルに活用しなければならない。
2.プロとして「みせる」セックスをすること。
3.監督から与えられた脚本を忠実に演じ、なおかつ監督から指定された体位でのセックスをおこなうこと。
4.フィニッシュの際には、その証として対空に向かってできるだけ遠くへ射精すること。
5.落ちた場合は失格となる。
6.女優をイカせることができなかった場合は、ペナルティが課せられる。
7.射精ができなかった場合、男女ともに地上20メートルのダイビングを強制される。
というものです。