「ウンコを食べるのはありますけど、ウンコを料理して食べるっていうのはどうですか?」って提案したんです
山本 ピンク映画に出ていた時のお友達で、今でも現役で監督をやっている池島ゆたかさんに相談したんです。そしたら池さんが「役者は何でも経験だからな。ウンコを食べるなんて滅多に体験できることじゃないから、損はないと思うし引き受けた方がいいと思うぜ。役者の〝肥やし〟になるよ。」って、ウンコにかけてシャレをおっしゃってくれたんです。
—— さすが「ミスターピンク」と呼ばれるだけある(笑)。
山本 なるほど、俳優の肥やしになるんだったらやってみようと思って引き受けたんです。でもこの監督が撮っていた作品は女の子が強制的にヤラれる演出だったので僕には向いていないと思ったんですね。
—— 山本さんと言えば、コメディタッチの印象が強いです。
山本 そうなんです。性格的にも和姦がいいですし、僕は京都の太秦の時代劇出身だからあまりドラマモノをやりたくなかったんですよ。どうしても周りは芝居のプロじゃないから下手ですからね。なのでドラマよりもドキュメンタリーみたいなバラエティの方がいいなって思ったんです。その頃ちょうど、さんまのまんまが始まったんですね。
—— というと1980年代の中盤ですよね?
山本 1985年だったと思います! 『それをオマージュして「山本竜二の部屋」のセットを組んで、女の子を呼んでトークしながらお尻遊びをして、最後にはウンコをしてもらって帰ってもらう』というのはどうですか? と提案したらオッケーが出たんです。
—— そんな発想があって、ポップなウンコ作品が誕生したんですね。
山本 そしたら社長さんが僕の期待に応えようと、スタジオにテレビ同様三台のカメラを入れてくれたんです。同時に実況中継で、女の子の顔、私の顔、お尻の穴をスイッチングで切り替えるって言うんですよ。さらにはもう一個のカメラで全体を映すみたいな手の込んだ仕様にしてくれて!
—— 当時にしては画期的ですね。
山本 これがヒットしたんですよ。でもこのシリーズが十数本出た時に社長から「今後について話がある」って言われて。「山本君。君の作品は売れてはいるのだが、最近平行線を辿ってきているんだ。なのでもう一捻りをアイデアを出してくれ!」と言われまして。ウンコだけに一捻りしてくれって。
—— 社長さんは別にウンコでかけたつもりはない気がしますが(笑)。
山本 「ウンコを食べるのはありますけど、ウンコを料理して食べるっていうのはどうですか?」って提案したんです。ここからウンコキューピー3分クッキングが誕生したってわけ。
—— ちなみにウンコ料理は何を作りましたか?
山本 ウンコカレー、ウンコお茶漬け、ウンコスパゲッティ、ウンコ寿司を作って食べたんです(笑)。
—— カレーは見た目的にまだマシな方ですが、他はエグいですね(笑)。
山本 そしてウンコヌードルの時は歌も作ったんです。「スカトロ一番~♫クソラーメン♫」って(笑)。
—— 怒られますよ!
山本 あと海苔にご飯乗っけてウンコを出して恵方巻きみたいにして食べたんですよ。「今年はどっちにウンがついてるんですか?」なんて言いながら食べたりして(笑)。
—— 楽しそうなウンコの現場ですね(笑)。